子供がアトピー、食物アレルギー体質で、小さい頃からスキンケアに苦労してきました。
長年、そのときの湿疹の状況でステロイド、保湿剤と使い分けて来ましたが、過去に1度大失敗を犯しました。
早急の処理を間違い、悪化させた事により、皮膚はえぐれ跡を残す事に。
その時はとびひに副腎皮質ステロイド軟膏を使用してしまい、結果エサとなり悪化させてしまいました。
抗生剤の塗り薬でなければならなかったのです。
そして10年以上たってまた今回、副腎皮質ステロイド軟膏をエサに、アトピー性皮膚炎からの毛嚢炎(毛包炎)を広げてしまった次第です。。。。
目次
ステロイド
アンチステロイドの方針の方もいるかと思いますが、ステロイドは色々な病気の治療に使用されていて、ステロイドがなければ治療が成り立たない病気もあるので、上手に付き合う事が望ましいと私は考えて長年付き合って来ました。
ステロイドは副作用の指摘はありますが、苦しいかゆみを鎮静させるにはとても有効です。
問題は適切な知識&使用方法です。
今回のようにステロイドの塗り薬は逆効果な事もあるよと言う事で、早めに適切な治療を受ける際の参考にしてもらえればと思います。
アトピー性皮膚炎と黄色ブドウ球菌
黄色ブドウ球菌とは、体の皮膚表面、毛孔に存在している常在菌で、誰もが持っているのですが、我が子は人よりも何倍も持っていることを昔、小児科の先生に言われました。
アトピー性皮膚炎の肌からは黄色ブドウ球菌が検出されるので、アトピー性皮膚炎と黄色ブドウ球菌は深く関係していると言われています。
黄色ブドウ球菌毒素がアトピー性皮膚炎を悪化させていると言われています。
黄色ブドウ球菌が少なければ通常その毒性は弱く、発病につながることは少ないのですが、アトピーでなくても、増殖することで疾患へとつながります。
アトピー性皮膚炎の皮膚は、通常弱酸性から中酸性にあるべき皮膚が壊れて乾燥し、黄色ブドウ球菌など有害菌が増殖しやすい弱アルカリ性化している為、バリア機能が非常にもろい、もしくは壊れています。
日頃からの保湿は重要となります。
毛嚢炎(毛包炎)原因と対策
ブドウ球菌で起こる皮膚の病気です。
中央に膿を持っていて、ニキビのようにも見えます。
毛嚢炎(毛包炎)のひどいものがおできです。
顔に出来るあの痛い吹き出物、面疔(めんちょう)と同じです。
皮膚科にて聞いてきたことをまとめると、毛嚢炎(毛包炎)の原因は毛包部に軽い傷がついた時や、皮膚の湿った状態が長く続いた場合、 副腎皮質ステロイド薬を塗っている場合になる事があります。
アトピー性皮膚炎の方だけでなく、黄色ブドウ球菌は多くの人がもつ常在菌なので、日頃、カミソリや、毛抜き、脱毛テープやワックス脱毛、ブラジリアンワックス脱毛なども毛嚢炎(毛包炎)の原因になります。
毛嚢炎(毛包炎)の症状
この写真は毛嚢炎(毛包炎)が広がりはじめた時の太ももの部です。
白ニキビのように中央に膿がみられるものもありました。
この時点でこれはいつもと違うと感じ病院を再受診しました。
膝下部分には毛嚢炎の腫れが進行した、皮膚の深い部分で増加した毒素でおできができ、強いうっ血により患部が紫色で痛みを伴ってしまいました。
顔以外、毛嚢炎(毛包炎)が体全体にできてしまい、切ない状態に。
3日前に皮膚の状態が良くなく、体調も下降気味で免疫力が低下してきて、これからアトピーとの症状が悪化しそうだと思い、病院に行きました。
副腎皮質ステロイド薬と痒み止めの飲み薬を頂いたのですが、湿疹は引かず、逆に毛嚢炎(毛包炎)の症状が一気に出てきたのです。
今回はおかしいなと思った時点で副腎皮質ステロイド薬の使用をストップしました。
毛嚢炎(毛包炎)の対策
日常生活で自分でできる対策
◆免疫力が低下したときに炎症を起こしやすいので十分な睡眠、バランスのいい食生活、ストレスを溜めないなどのこころがけをします。
◆肌にダメージをあたえない。かゆみで掻きむしらないように前の段階で処置を。毛抜き、毛剃、脱毛など肌にダメージを与えることを避けるようにします。
◆肌のスキンケアをしっかりと。やはり保湿ケアを怠ると皮膚のバリア機能が崩れ、黄色ブドウ球菌の毒素にやられてしまいます。
毛嚢炎(毛包炎)の治療
悪化すれば赤みやシミなどの跡もひどくなります。なので、どんどん広がったり、腫れが大きくなりそうな場合は早めにお薬を塗る事をおすすめします。
今回我が子は、「アクアリウムクリーム」の塗り薬と「セフジニル錠」の飲み薬を皮膚科で処方してもらい、その後、早くに炎症が収まり始めたので一安心しました。
抗菌薬の塗り薬を中心に、悪化している場合は抗生物質の内服薬が皮膚科受診することで処方してもらえます。
黄色ブドウ球菌による疾患に良く効き主に処方される薬
アクアリウムクリーム・・・成分はナジフロキサシンで、細菌を殺す作用で黄色ブドウ球菌を死滅させ皮膚感染症のおでき、とびひやニキビの治療に用います。
ゼビアックスローション・・・原因菌である黄色ブドウ球菌や化膿レンサ球菌に対して強い抗菌活性があります。アクアチムは1日2回の塗布にたいしてゼビアックスは1日1回の塗布でOK
ダラシンTゲル(ローション)・・・アクネ菌や黄色ブドウ球菌を殺菌する効果があります。不必要にダラシンTゲルを塗り続けると、耐性菌という、ダラシンTゲルが効かない菌が生まれるので塗り方に注意です。
ひどい場合、抗菌薬の飲み薬も同時に処方される事もあります。
皮膚科医の初期の診断ミスの場合もあるので、もし、最初の診断での治療が芳しくない場合はそのままにせず、再度症状を見てもらうことをおすすめします。
注意!黄色ブドウ球菌が原因のアトピー性皮膚炎の人が合併しやすい疾患のまとめ
●伝染性膿痂疹いわゆるとびひです。
かゆみなどで肌を掻きむしると黄色ブドウ球菌が体内に入り炎症を起こし、かさぶたや、水ぶくれができ、更にそれが破れたらその汁であっという間に広がります。
●ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群
発熱ともに口や鼻、目のまわりに赤みが生じ、目ヤニや水ぶくれ、かさぶたと全身の皮膚が赤く腫れたり剥がれたりします。乳幼児に発症することが多いです。
●毛嚢炎(毛包炎)
毛包部分に黄色ブドウ球菌が入り込んで炎症を起こします。
毛包に一致した赤いぶつぶつないしは中央に白ニキビのようなうみをもって、まわりに赤みがあります。
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